研修制度が充実している林業業界 未経験者も仕事に就きやすく
職場では現場作業員として10年のキャリアを積み、その経験をもって今は、山主さんに事業提案をする仕事をしています。うちは森林組合ですので、山主さんから預かっている山を継続的に管理することが主な業務です。そして「この山を間伐しませんか?」などと提案し、それを計画・実行して、県に補助金の申請などを行い、山主さんにご満足いただけるよう、維持・管理をするのが私の担当です。長年この仕事に携わるなか、最近は特に難しさを感じますね。昔に比べて雨の量が格段に増え、風や台風の威力は増すばかり。自然環境が年々厳しくなる条件下で、作業を目標通りに進めることが本当に難しくなってきました。

その一方でやりがいも実感しています。例えば私は山主さんに、木を伐り出した後、山のどのエリアに何の種類の木を新たに植えるか、というゾーニングも提案しているのです。この先も需要が見込めるスギ・ヒノキのエリアを決めつつ、人の手が入らなくなりそうなエリアには、野生動物の餌が実る広葉樹を植栽する。あるいは民家に近いスギ・ヒノキを伐ったなら、次は、次代の人のために樹高の低い木を植えるなど。周辺地域や生活環境を考えながら、100年後の山の姿を想像してゾーニングを計画・提案する。こうした未来につながる仕事に大きなやりがいを感じています。

林業を目指す皆さんに私がよく話すのは、和歌山県の山の木は全て大切な資源だということなんです。目の前にたくさん資源があるのに、人手が足りなくて木に触ることができない。これが今の業界の課題です。でも何かやり方さえ見つかれば、チャンスに転じて、和歌山県の林業は大きく発展すると思うんです。

林業は今、各種の研修制度が充実し、未経験者でも就業しやすくなっています。また木を伐るイメージが強い林業ですが、実際は木を植える仕事もどんどん増えているので、幅広い層の方に興味をもってほしいですね。

林業はSDGsとも関わりの深い仕事です。和歌山には木も土地もたくさんあります。何かが生み出せる可能性を秘めたこのフィールドで、林業を志す皆さんを1人でも多くお迎えしたいと思っています!
