2020年 開催報告
- 東京会場 第1回
- 東京会場 第2回
- 2020年11月28日(土)
- 17時30分~20時00分
- 東京交通会館4階
- ふるさと回帰支援センター
- 近藤 真功 氏
- 清水森林組合業務課長
- 宮山 翔太 氏
- 和歌山県農林大学校林業研修部 研修生
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、参加者に検温やアルコール消毒、マスク着用をお願いする、座席間の距離を確保するなどの対策を行った。
開会挨拶
和歌山県林業振興課林業担い手班の大澤一岳主任が開会の挨拶を述べ、本事業について説明しました。
講義「わかやまの森林と林業」
林業の仕事や和歌山林業の特徴について、大澤主任が講義しました。森林の種類、和歌山県の森林(資源)や木材生産の特徴、森林利用の歴史、伐倒・伐採・集材といった林業の仕事の流れ、和歌山県の最先端林業機械などを、図や写真を豊富に示しながら分かりやすく解説しました。
和歌山県農林大学校の紹介
和歌山県農林大学校の中谷崇人技師が、同校の設置目的や教育内容、取得できる資格、入校する方法について説明しました。
林業就業に向けた支援内容紹介
和歌山県の大澤主任が、林業就業希望者の支援について説明しました。林業体験や資格取得、事業体での現場体験など和歌山県独自の研修制度が用意されていることを紹介し、手厚いサポート体制が整っていることを説明しました。また、就職までの一連の支援の流れもわかりやすく解説しました。
和歌山県の移住支援の紹介
わかやま定住サポートセンターの移住・定住相談員である宮地舞氏が、移住の進め方を説明しました。移住専門相談員、オーダーメイド現地案内、空き家バンクなどの移住支援サービスや、片道交通費補助金、空き家改修補助金などの補助金制度を紹介しました。
林業従事者とのトークセッション
林業に就業している清水森林組合の近藤氏と農林大学校研修生の宮山氏をゲストに迎え、仕事の魅力や苦労、移住生活などについて話を聞きました。また、参加者から、農林大学校の生徒の年齢構成、卒業後の進路や就職率(現時点で100%)、林業就業者の年齢の上限、住まいや生活、森林環境譲与税の導入の影響など数多くの質問が寄せられ、ゲストの両氏、農林大学校の中谷氏、県の大澤氏らが丁寧に答えました。
ゲストの発言要旨(一部)
- 近藤氏
- 「林業をしたい」と思って和歌山に来たわけではない。最初に和歌山に来たくて仕事を探していたら、林業を紹介してもらった。もともと山は好きだった。
- 山が喜ぶ仕事、山主さんが喜ぶ仕事、森林組合が喜ぶ仕事、の3つの柱をいつも考えて仕事している。例えば、搬出間伐をやるときに、たくさん切って返却金が多いほうが山主さんは喜ぶが、やりすぎは山に良いことか、というようなことを考える。
- 若いときは間伐業務が多かった。間伐で山がきれいになって山主さんに喜んでもらえたら達成感があった。課長としての立場になってからは、山主さんに提案をして、山主さんと自分で絵に描いたことを現場の人に実行してもらう。それで山主さんに喜んでもらえると面白い。また、森林組合として、子供への緑育事業もやる。子供たちに「面白い」と言ってもらえたり、先生から「来年もやってほしい」と言われたりしたらうれしい。
- 日本の人工林を活かさない手はないと思っている。活かし方が難しいが、林業は可能性がある事業領域だと考えている。
- 宮山氏
- 仕事で即戦力となるために農林大学校で必死に学んでいる。仲間と一緒に勉強したり、山でご飯を食べたりするのが楽しい。
- つい最近、インターンシップに行くために林業事業体と話し合いをしたが、林業に関わる人は、いまとても「熱く」感じる。就職活動は、自分が向こうの条件に合えば入れるというのが一般的だと思うが、林業では、事業体のほうから、求職者の一人ひとりを見て考えてくれていると感じる。いまの林業なら、無理せずやりがいをもって取り組めるように感じている。
閉会の挨拶
和歌山県の大澤主任が閉会の挨拶をしました。
会場設営
会の実施中、和歌山県の林業従事者を紹介するパネルや、現場で使用する装身具やチェーンソーなどを展示しました。
個別相談
会の終了後、希望者に限ってゲストや各機関の担当者に相談・質問する時間を設けました。